まず、あなたのその不安は“正常”です
飲食店の開業準備って、やればやるほど「分からないこと」が増えていきます。
- 物件を見に行くほど、「この立地で本当に売れるのか」が怖くなる
- 内装業者の話を聞くほど、「言われるがままが正解なのか」不安になる
- 設備や備品を調べるほど、「お金がいくらあっても足りない気がする」
- SNSを見るほど「自分の店も映えるべきか?」「でも純粋に料理で勝負したい」と迷う
- 相談相手が増えるほど、意見がバラバラで、誰の言うことを聞けばよいかわからない
これに加えて厄介なのが、「やる気はあるのに、進め方が見えない」状態です。
このフェーズって、実は一番しんどいですよね。努力しているのに手応えがないから。
でも安心してください。
ここで詰まる原因は、センスでも才能でもなく、ほぼ 「順番」と「比較軸」がないことです。
逆に言うと、順番と比較軸さえ持てば、開業はグッと進みます。
開業は「小さく始める」人が増えている
日本政策金融公庫の「2025年度 新規開業実態調査」では、開業費用は「平均975万円・中央値で600万円」とされています。
また費用分布では「250万円未満」が20.1%、「250万〜500万円未満」が21.7%で、少額で始める層も厚いことが分かります。
つまり、今は「いきなり大きく投資」だけが道ではありません。
だからこそ大事なのは、「最初の一手を間違えない」ことです。
小さく始めても、判断ミスは致命傷になりやすいからです。
開業で詰まりがちな「4つの壁」
開業準備に苦戦する人は大抵、次の4つの壁にぶちあたります。
壁①:決める順番が分からず、全部が同時進行になる
「コンセプトを決めてから物件を探すべき」
「物件を探す前にSNSを始めるべき」
「事業計画を最優先に作成するべきでは」
など、開業にあたっては決めるべき事があまりにも多く、
また様々な考え方があるため、結果的に優先順位の付け方がわからない人が多くいるのが現状です。
壁②:提案が増えるほど「判断疲れ」する
内装、厨房、POS、予約、決済、メニュー・・・
関係各社の説明はどれも正しそうで、どれも魅力的に映ります。
一方で、比較軸がなかったり、比較軸の選定方法を誤ってしまうと、
最後は「相性が良さそう」「急かされて不安」のような主観で決めてしまったり、
何が自分にとって最適な提案なのか迷子になり、何も決めることができなくなってしまう場合もあります。
壁③:数字が「ぼんやり」していて不安で前に進めない
「家賃はいくらまで?」
「人件費はどれくらい見ておく?」
「原価率は?」
「売上いくらあれば生き残れる?」
ここが曖昧だと、不安だけが増えてしまいます。
そして、その不安から「調べる時間」ばかりが増えて、何も決断できなくなってしまいます。
壁④:集客が不安で、開業後の姿が想像できない
「美味しいものを出せば顧客が来る時代ではないと感じている」
「でも広告にお金はかけたくない」
「SNSも得意じゃない」
結果、開業したいという思いだけ持ったまま何もできず、いつまでたっても開業に踏み切れない人をよく目にします。このパターンが本当に多いです。
失敗を減らす「8つの打ち手」-開業準備の型を知ることから始めよう-
①コンセプトを「言葉」にすること
「誰に・何を・いくらで・どこで」を言葉にしてみることから始めましょう。
ここが曖昧だと、物件も内装もメニューも「好み」「主観」で決まってしまい、後から修正しにくくなります。
例えばこんな感じで、自分の頭の中を言葉にしてみることが重要です。
誰に:平日夜は近隣会社員/週末は家族
何を:30分で満足できる定食+一品
いくらで:客単価1,200〜1,600円
どこで:駅徒歩8分でも回る導線(持ち帰りも用意)
②固定費から逆算して「必要売上」を先に出す
いきなり難しい事業計画書を作る必要はありません。
最低限、家賃・原価・人件費・必要売上の「ざっくりの計算」でも大丈夫ですので、必要な売上を把握しましょう。
③物件は「立地」より先に「勝ち筋(回転×単価×ピーク)」
例えば同じ立地でも、カフェ、ランチ定食、居酒屋では勝ち方が全然違います。
「席数」「ピークの作り方」「回転」「人員配置」までセットで考えることでミスマッチを防ぐことができます。
④メニューは「好き」で選ばない
開業初期に詰む原因は、味よりも「回らないオペ」です。
- 仕込みが多すぎる
- メニュー数が多すぎる
- 食材が散ってロスが増える
最初はメニューを少数精鋭にして、回しながら徐々に増やしていくことが現実的です。
⑤比較軸、判断基準の設定を適切にすること
何かを比べようとする時、比較軸、判断基準を明確化しないまま決断しても、
その決断が最適な決断だったと言うことはできません。
「XXXXX」というメニューと「YYYY」というメニューのどちらを初期提供メニューとして採用すべきかを比較したいとします。
比較軸としてはたとえば「コスト」や「時間(提供スピード)」などが挙げられ、
判断基準としては「コスト」に関しては「原価が1皿あたり300円未満であれば○」、「300円以上であれば×」と評価するなど。
この比較軸、判断基準の設定を適切に行うことで妥当性のある決断をすることができます。
⑥開業直前は「抜け漏れチェック」で事故を減らす
開業直前に詰む原因の多くはで「抜け漏れ」です。
届出・手続き/設備や備品の動作/オペレーション/販促・集客などが整理された開業チェックリストをフル活用しましょう。
「チェック項目を可視化する」だけで、直前の不安がかなり下がるとともに、
必要な対応の指差し確認を行うことができます。
⑦広告の前に「一次情報(地図・HP・導線)」を整える
開業初期に効くのは、派手な広告施策より「来店判断に必要な情報」です。
- 営業時間、定休日、メニュー、価格、予約方法
- 地図(迷わない導線)
- 写真(料理だけでなく店内・席・入口)
まずはこれらの情報を整えて、来店のハードルを下げましょう。
⑧間借り/シェアで検証
飲食店を始めたくても初期投資体力がない、投資に不安があると開業に踏み出しにくいですよね。
いきなり大きく始める必要は全くありません。
間借りやシェアにより守りながら攻めるスタイルが近年徐々に広がってきています。
スモールスタートでいきましょう。
開業は「何をやるか」よりも「どの順番で決めるか」
開業準備で一番もったいないのは、「迷い続けて時間が溶ける」こと。
今日紹介した打ち手は、全部を完璧にやるためではなく、迷いを整理して前に進むためのものです。
もし「自分の場合、どこから整理すべき?」を短時間で棚卸ししたいなら、判断材料を整える無料相談を入口にしている支援サービスを使うのも一手です。
出店後の景色は大きく変わります。
関西で飲食店を開業したいと悩んでいる方へ
筆者は新たに飲食事業を始めたい人を本気で支援しています。
特に関西地方で開業を目指す方向けに手厚い相談体制を整えています。
(初出店歓迎/無理な勧誘は行っていません)


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