「売上は悪くないのに、なぜか月末に手元にお金が残らない」「スタッフが辞めるたびに採用と教育に追われて、自分が現場から抜けられない」——関西の飲食店オーナーから、こうした相談をよく受けます。問題は経営の仕組みにあることがほとんどです。この記事では、利益が残らない飲食店が最初に見直すべき3つのポイントと、お金がなくても経営を立て直す方法を具体的にお伝えします。
なぜ売上があるのに利益が残らないのか
飲食店の利益を食いつぶす主な原因は3つです。
- FL比率が高すぎる:FL比率とは、売上に対する食材費(Food)と人件費(Labor)の合計割合のこと。業界の目安は55〜60%以下ですが、多くの赤字店舗は65〜75%を超えています。
- ロスが見えていない:仕込みすぎ・廃棄・賄いの管理がゆるく、原価率が実態より5〜10ポイント悪化しているケースが珍しくありません。
- 人件費が固定費化している:シフトが属人的で、売上に連動したシフト設計ができていない。売上が低い日も人件費だけが重くのしかかります。
解決策① 原価率・FL比率の見直し方
まず理論原価と実際原価の差(ロス率)を計算することから始めます。
- レシピごとの食材コストを洗い出し、理論原価を算出する
- 月末の実際の食材費(仕入れ+在庫変動)と比較する
- 差が3%以上あれば、廃棄・食べ忘れ・盛り過ぎのどれかが原因
改善の優先順位は「利益額の大きいメニューから」です。全メニューを一気に見直す必要はありません。売上上位5品の原価を1〜2%改善するだけで、月次利益に数万円の差が出ます。
解決策② POSデータで無駄を見える化する
POSレジの売上データは「日別・時間帯別・メニュー別」の3軸で分析するのが基本です。
- 日別:曜日ごとの売上波形を把握し、低売上日のシフトを削減する
- 時間帯別:ピーク時間・デッドタイムを特定し、仕込み量とスタッフ配置を最適化する
- メニュー別:注文数が少ないのに原価の高いメニューを整理・値上げする
「データを見ていない」という店舗は、月1回30分でいいのでこの3軸を確認するだけで、無駄なコストが見えてきます。多くのPOSはCSVエクスポートができるので、Googleスプレッドシートに貼るだけで十分です。
解決策③ スタッフ定着で人件費を最適化する
採用コストは1人あたり数万〜十数万円かかります。定着率を上げることが、長期的な人件費圧縮の最短ルートです。
- 入社後30日のフォローを仕組み化する:最初の1ヶ月に辞める人の7割は「孤独感」が原因。週1回の短い面談を入れるだけで離職率が大きく下がります。
- シフトをリクエスト制にする:固定シフトより「希望シフト制」にすることで、スタッフの満足度と出勤率が上がります。
- マニュアルを動画にする:スマホで撮影した業務動画をLINEグループで共有するだけで、教育コストが半減した事例があります。
まとめ・次のアクション
利益が残らない飲食店が最初に見直すべき3つのことをまとめます。
- ① FL比率を計算し、理論原価と実際原価のロスを把握する
- ② POSデータを日別・時間帯別・メニュー別で月1回確認する
- ③ 入社後30日のフォロー仕組みを作り、離職率を下げる
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